大量のゴミが散乱、積み重なって生活スペースが著しく狭くなったゴミ屋敷を整理し、片付けることは非常に困難です。自分で片付けを進めることも不可能ではないですが、どの程度のゴミなら自力で片付けることができるのでしょうか?
・重い大型家具や家電製品の移動が大変。
・害虫やカビに触れることで起きる健康リスク。
・ゴミを適切に分別、処分するには多大な時間と労力が必要。
上記のように、一般的な清掃と比べて非常に困難であり、専門的な技術を持つプロの不用品回収業者に依頼することを推奨されることが多いです。
この記事では、ゴミ屋敷を自分で片付けることが可能かどうかの5つの判断基準を紹介します。
1.自分でゴミ屋敷を片付ける場合
「ゴミ屋敷」は程度によっては、自力で片付けることができます。まずは自分で片付ける場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。
1-1.自分で片付ける場合のメリット
メリット1 ゴミ処理費用を節約できる。
自分でゴミを片付けた場合、業者に回収を依頼するよりも費用を抑えることができます。ゴミを運搬するための費用や地方自治体のゴミ処理ルールに従って処分することで処理費用が節約できる可能性があります。
メリット2 自分のペースで作業を行うことができる
業者に依頼しない場合はマイペースに進めることができるのもメリットです。自分のペースで作業を進めることができるため、少しづつ無理なく片付けることが可能です。
1-2.自分でゴミ屋敷を片付けた場合のデメリット
デメリット1 時間と労力
ゴミ屋敷を片付けるには、一般的な家庭と比べて時間と労力が必要となります。特に、大量のゴミを一つ一つ手で分別する作業は想像以上に時間がかかり、数週間、場合によっては数ヶ月に及ぶ可能性があります。
また、大型の家具や家電製品を動かし、ゴミを持ち上げて運び出すことを自力で行うにはかなりの労力が必要となり、非常に困難な作業となります。
デメリット2 害虫・カビなどが発生していた場合健康を脅かす恐れがある
自分で片付ける場合、特に注意が必要なのが害虫・カビの存在です。長期間放置されたゴミは、カビ、ダニ、ネズミ、昆虫などの害虫を引き寄せる可能性があります。これらの生物はアレルギー反応を引き起こす可能性があり、またヒトの健康に影響を及ぼすウイルスを運ぶこともあります。カビの胞子は特に危険で、呼吸器疾患を引き起こす可能性があります。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、適切な保護装置(マスク、手袋、適切な靴など)の使用が重要となります。
デメリット3 適切な処分方法の不明確さ
ゴミ屋敷の清掃で出たゴミは、自分で処分する必要があります。大量のゴミをどのように処分するかが問題になることもあります。
例えば、電子機器やバッテリー、薬品、大型家具などは特別な処分方法が必要となることがあります。これらを通常のゴミとして出すことは、多くの地域によって法律違反を引き起こす可能性があります。
1-3.自分で片付けることができるかどうかの基準
自分でゴミ屋敷を片付けることができるかどうかを判断するための基準を以下に示します。
・生活スペースがほとんどないくらい部屋の大部分がゴミで覆われていないか
・ゴミが膝よりも高く積み上がっていないか
・服・本など仕分けが容易なものか
・その部屋の中で行ったり来たりの身動きが取れるか
・廃棄が難しい大型家具や電子製品、危険物(化学薬品、医療廃棄物など)が含まれていないか
以上の5つの基準を参考に、自分で片付けることが可能かどうかを判断しましょう。
2.自力でゴミ屋敷を片付ける5つの手順
自分でゴミ屋敷を片付ける場合、以下の手順を実行することで効率よく作業が進行します。
2-1.締め切りを決めて片付けが終了した後の部屋をイメージする
まずは、目標とする片付けの完了期日を設定しましょう。この期日は現実的であることが重要です。また、片付けが完了した後の部屋のイメージを具体的に描くことで、モチベーションを維持することが可能です。
2-2.害虫駆除の対策をする
ゴミ屋敷では害虫が発生しやすいため、害虫駆除の対策が必要です。市販の害虫駆除剤を使用するか、業者に依頼するなどの方法があります。
2-3.「捨てる」「残す」「保留」で仕分ける
次に、ゴミを「捨てる」「残す」「保留」の3つに分けていきます。「捨てる」は明らかに不要なもの、「残す」は今後も使用するもの、「保留」は判断が難しいものとします。仕分けを進めていくうちに、「保留」のものも「捨てる」か「残す」に再分類できるはずです。
2-4.「捨てる」ものの処分手配をする
仕分けが終わったら、「捨てる」ものの処分手配をしましょう。自治体のゴミ収集日を確認し、大型ゴミは事前に申し込む必要があるので忘れないようにします。
2-5.ゴミ処分後の床や壁をふく
最後に、ゴミがなくなった床や壁を掃除します。埃や汚れが残っていると清潔感が出ませんので、徹底的に清掃しましょう。
2-6.再び「ゴミ屋敷」にならないようにしましょう
2-6-1「残す」ものの定位置を決める
ゴミ屋敷を再発させないためには、「残す」ものに対して一定の場所を与えることが重要です。これにより物の置き場所が決まり、散乱を防ぐことができます。
2-6-2「「保留」の箱は目につきやすい場所に
「保留」のものは、一時的に目につきやすい場所に保管しましょう。これにより、保留したものに対する判断を後回しにすることなく、必要なときに速やかに処分や利用ができます。
ゴミ屋敷の片付けは大変な作業ですが、計画的に進めれば自分で行うことも可能です。しかし、自力でのゴミの片付けが困難な場合や、時間を節約したい場合は、不用品回収業者に依頼することも選択肢の一つとなります。どちらの方法を選んでも、大切なのは自分自身の居心地の良い空間を取り戻すことです。
3.業者に依頼する
逆に、自分一人でゴミ屋敷を片付けることが困難な場合や、時間的制約がある場合、不用品回収業者に依頼する選択肢もあります。以下では、業者に回収を依頼した場合のメリットとデメリット、そして依頼する際の基準について見ていきましょう。
3-1.業者に依頼した場合のメリット
メリット1 作業が効率よく進み短時間で済む
専門業者に依頼する最大のメリットは、作業が効率よく、短時間で完了することです。プロの不用品回収業者は、ゴミの回収に関する広範な経験と専門知識を持っています。どの部分から始め、どの順序で物を運び出すか、どの物をリサイクルまたは特別に処分する必要があるかなど、回収作業を計画的に行うことができるため、一般の人が自分で作業を行う場合と比べて、はるかに短い時間で回収作業を完了することができます。
メリット2 大量のゴミを処分してくれる
大量のゴミの処分は業者に依頼すれば一手に引き受けてくれます。自分で処分場へ運ぶ手間や、適切な処分方法の検討が不要となります。
3-2.業者に依頼した場合のデメリット
デメリット1 費用がかかる
専門の業者に依頼する場合、その費用は無視できません。サービス内容や依頼の規模にもよりますが、自分で処理するより費用がかかることはデメリットとなるでしょう。
デメリット2 家の中を見られることに抵抗がある
プライバシーに敏感な方にとっては、個人的な品物や情報が第三者に見られることに抵抗を感じられる方もおります。しかし、プロの業者が客観的に状況を見て、最適な解決策を提案してくれることがありますので相談してみてください。
3-3.業者に依頼する時の基準とは
業者に依頼するかどうかを判断する際の基準を次に示します。
・一部屋だけでなく、複数の部屋や全体的にゴミが散乱している場合
・短期間で家を片付けたい
・害虫発生やゴミの中に感染症リスクが含まれている可能性がある場合
・ゴミが膝よりも高く積み上がっていないか
・とにかく自分ではやる気が起きない
以上のような状況の場合、専門業者に依頼することを検討しましょう。
4.業者にゴミ屋敷の不用品回収を依頼する5つのステップ
自分で片付けをするのが難しい場合や、早急に不用品を回収する必要がある場合は業者に依頼するのが有効です。以下に、業者に依頼する際の手順を示します。
4-1.業者選び
まずは業者選びから始めましょう。不用品回収業者はたくさんありますが、業者選びのポイントとしては、料金体系が明確であること、事前見積もりが無料であること、プライバシーを尊重してくれることなどが挙げられます。
詳しくはこちらをご覧ください。
4-2.見積もり
次に見積もりを依頼します。見積もりは、作業内容、作業時間、料金などを明確にするための重要なステップです。業者によっては、見積もり時に無料で相談に乗ってくれる場合もあります。
4-3.契約
見積もりが合理的であると感じたら、契約を結びます。契約書には、作業内容、料金、作業日程などが明記されています。納得いかない点があれば、契約を結ぶ前に業者に確認しましょう。
4-4.作業
契約後は業者による作業が始まります。業者はプロフェッショナルなスキルを持っていますので、一人でゴミを片付けるよりもスムーズかつ効率的に作業が進行します。
4-5.作業後の確認
最後に、業者が作業を終えた後は、作業が予定通りに完了しているか確認しましょう。何か問題があれば業者に報告し、解決を求めます。
このように、業者に依頼することで時間と労力を節約し、早期に生活環境を改善することが可能です。しかし、その分費用が発生しますので、自分で片付けるか、業者に依頼するかはご自身の状況を考慮して決めてください。
5.まとめ
ゴミ屋敷の片付けは、自分自身で行うか、業者に依頼するかの選択肢があります。どちらが適しているかは、ゴミの量や種類、自身の時間や労力、費用など、さまざまな要素を考慮する必要があります。
5-1.自力での掃除について
自力で片付けをする場合、費用を抑えることができ、自分のペースで作業ができるというメリットがあります。しかし、時間と手間がかかり、害虫が存在する場合は適切な消毒・清掃が難しいというデメリットもあります。自力で掃除をする際には、「捨てる」「残す」「保留」で仕分けを行い、ゴミを片付けた後の部屋のイメージを持ち、害虫駆除対策をすることが重要です。
5-2.業者への依頼について
一方、業者に依頼する場合、作業が効率的に進み、大量のゴミの処分が可能です。業者選び、見積もり、契約、作業、作業後の確認というステップを踏むことで適切にサービスを受けることができます。
5-3.後悔しない選択を
ゴミ屋敷の片付けにおける自力と業者依頼の選択は、自身の状況に応じて最善の選択をすることが重要です。あなたの環境を改善し、新たな生活を始める第一歩となるゴミ回収作業。じっくりと考え、後悔しない選択をしましょう。ゴミ屋敷をきれいにすることで、きっと新たな気持ちで日々を過ごすことができるでしょう。
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